IPO 増し担保の条件は?IPO直後の増担保発動ルールをわかりやすく

IPO増担保 IPO25日未満の増担保条件

IPO直後に増し担保が出ることがあるけど、増担保の条件やルールがイマイチ分からない

そんな方へIPOの上場直後の増し担保規制の条件やルールを分かりやすく説明します。

2021年3月1日より、新規上場から25日未満のIPO銘柄も増担保規制の対象となりました。

このルール変更により25日線出現前でも、増担保規制が発動されるようになりました。

発動条件を一言で説明ですると、IPO銘柄が売買回転基準にあてはまると増担保規制が発動されます。

こちらに記載があるので詳しく知りたい方はご覧ください。

信用取引に係る委託保証金の率の引上げ措置等に関するガイドライン

増担保は、株価上昇時と下落時の両方で発動します。上のリンクの内容には、下落時での増し担保の発動条件の記載もございますが、本記事では、IPO直後の上昇局面での増担保条件のみを記載しています。(いわゆる人気銘柄についてのみに該当します)

IPO銘柄の上場25日未満の増担保の条件を分かりやすく

IPOの増担保発動条件は、ざっくりと以下のようになります。

まず、そもそも注意喚起(日々公表銘柄)に指定されていないと増し担保は出ません。

  • 注意喚起(日々公表銘柄)に指定されている。
  • 当日の売買高が上場株式数以上である
  • 日々公表銘柄に指定された日の株価から20%以上の剥離がある。
  • 信用新規買いが凄く増えている
  • 当日ストップ高である

もう少し詳しく、下の内容をすべて満たすと増担保発動となります。

  1. 注意喚起(日々公表銘柄)に指定された日(〇月〇日00:00)の終値×1.2倍増担保発動株価を超えて引ける
  2. 当日の出来高が、IPO情報欄等で確認出来る、上場株式数を超えている
  3. 当日ストップ高で終了
  4. 引け後でないと分からない信用買い比率を満たしている

上の1~3を満たすと危険です。ただし4の信用買いの比率があるので引け前に確実に知ることはできません。

急上昇中の小型株のほうが増担保規制が発動しやすい傾向がありそうです。

※特例基準があるので絶対ではありません



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売買回転率基準

1営業日の株価と日々公表銘柄の指定に係る基準該当日の株価との乖離が20%以上であり、かつ、次に該当する場合

当該営業日の売買高が上場株式数以上であり、かつ、当該営業日の信用取引の
新規買付比率が60%以上である場合(当該営業日の株価が日々公表銘柄の指定に係る基準該当日の株価を超過している場合に限る。)

・当該営業日の株価が呼値の制限値幅の上限の値段である。(S高)

※S高条件には、気にしなくて良い位の例外があります。(以下のS高条件の例外に記載)

S高条件の例外

当該営業日の株価が呼値の制限値幅の上限の値段であり、かつ、当該営業日の前日までに行われた日々公表銘柄の指定又は措置に係る該当基準がいずれも売買回転率基準「当該営業日の売買高が上場株式数以上であり、かつ、当該営業日の信用取引の新規売付比率が30%以上である場合(当該営業日の株価が当該営業日時点における25日移動平均株価未満である場合に限る。) 」
でない場合に限るものとする。

特例基準

上記基準のいずれにも該当しない場合において、当取引所が信用取
引の利用状況や銘柄の特性を考慮し必要と判断した場合

IPO 増担保の解除条件は?

こちらに記載があるので詳しく知りたい方はご覧ください。

信用取引に係る委託保証金の率の引上げ措置等に関するガイドライン

解除基準

次に掲げる(1)及び(2)の基準のすべてに該当した銘柄については、委託保証金の
率の引上げ等の措置を解除する。

(1)残高基準

次のイ.及びロ.のすべてに該当する場合
イ.5営業日連続して売残高の対上場株式数比率が12%未満である場合
ロ.5営業日連続して買残高の対上場株式数比率が24%未満である場合

(2)株価基準

5営業日連続して各営業日の株価と各営業日時点における25日移動平均株価と
の乖離が15%未満である場合

(3)特例基準

(1)及び(2)の基準のすべてに該当している場合であっても、当取引所が信
用取引の利用状況や銘柄の特性を考慮し必要と判断した期間は措置を解除しないこ
とができる。

「日々公表銘柄」の指定等に関するガイドライン

日々公表銘柄に指定されると増担保発動を警戒しなくてはなりません。日々公表銘柄に指定される条件を見ていきましょう。

次に掲げる基準のいずれかに該当した銘柄については、「日々公表銘柄」
に指定されます。※売りの基準は省略しています。

詳しく知りたい方は、こちらからご確認ください。

「日々公表銘柄」の指定等に関するガイドライン

残高基準

信用買残高の対上場株式数比率が20%以上である場合

売買回転率基

1営業日の株価と初値決定日の株価との乖離が20%以上であり、かつ、次に該当する場合

当該営業日の売買高が上場株式数以上であり、かつ、当該営業日の信用取引の
新規買付比率が60%以上である場合(当該営業日の株価が当該営業日時点にお
ける初値決定日の株価を超過している場合に限る。)

特例基準

上記基準のいずれにも該当しない場合において、当取引所が信用取
引の利用状況や銘柄の特性を考慮し必要と判断した場合

IPO 増担保の条件は?ルール変更で厳しく25日未満でも増担保発動まとめ

東証のPDFを読むと難しいですが、まとめてみると日々公表銘柄に指定されてS高で出来高が上場株式数以上になると増担保規制発動の危険ということですね。取引所のさじ加減という例外もあるかもなので注意は必要です。

買いの勢いが強くて飛び乗ってしまいがちですが、ルールを知っておくことで損失を回避できればよいですね。



 

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